Trial and Error

ITで色々やってることを書いてくチラシの裏です

shownetまとめ2(DC/Cloud/サーバー編)

1.ここ2年位のDC事情
すぐ使えるリソースとして仮想化、クラウド採用の流れ強まる
→ファシリティと関連

DCのボトルネックの変化:
物理的な数(ポート数、帯域)→論理的なリソース(VLAN,MACアドレス
*VxLANへの移行


2.インタークラウド
多種多様なクラウドをつなぐ「インタークラウド」が今後重要に?
→震災後ディザスタリカバリBCPに注目が集まったのがきっかけ。
クラウドサービスごとの強みや特色を上手く組み合わせたい要望強。
 →今回のshownetではVXLANで商用クラウド同士を接続する。
 VXLANは現時点ではまだドラフト段階
  →shownet構築では手探りで進めた。


3.shownetでの取り組み
異なるクラウド基盤を持つ、商用クラウド同士を実際につなぐ。(←VXLANプロトコルを使用)

参加企業:
ビットアイル(OpenStackベース)
IDCフロンティア(CloudStackベース)
さくらインターネット(独自クラウド

→DCとして価値あるサービスを構築できるかに挑戦

技術的課題:
カプセル化に依るオーバーヘッドがボトルネックにならないように、どこでフラグメントを回避させるか


4.OpenStack vs CloudStack
初期のサービス:CloudStack→現在増えてきているのが:OpenStack
→OpenstackはAPIが共通化されている利点あり。

AWS vs OpenStack:
現状ではAWSが優勢。
openstackは多くのベンダーが開発に取り組むことで、特定のベンダーに偏った仕様にならないように注意している。


5.その他
ストレージ:NANDフラッシュの採用


6.将来像
レガシーシステムクラウドマイグレーションレガシーシステムの移行)
 →オンプレミスとクラウドを接続する技術の必要性。

仮想システム化による障害の切り分けの困難さ
まとめてAPIでラップし、一括管理できるような仕組みが生まれれば。
 →ネットワーク同様、DCもSDx化する際の標準化が必要なのではないか。

shownetまとめ1(ネットワーク編)

ひと月ほど前に開催されたINTEROP TOKYO 2014で構築された恒例のShowNetについて、
自分がネット上のコンテンツ及び会場で配布されたshownet magazine、ツアーで見聞きしたことをまとめたものをここに掲載。

Shownet2014注力4テーマ:

1.ネットワーク
SDNを用いた新しい参照モデルへ
2.DC/Cloud/サーバ
インタークラウド(商用クラウド事業者間接続)とVXLAN Gateway装置の相互接続実験
3.セキュリティ
多層防御とSIEMによる監視
4.ファシリティ
設備集約による高密度配線化、それに伴うエアフローへの影響

に沿って、まとめ(というよりもメモ?)を4分割して載せていきます。

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ネットワーク編

1.増え続けるネットワークトラフィックへの対応
特に通信キャリアにおいて顕著
オペレーションコストの低減や消費電力、ビットあたりの電気代の低減(→ファシリティとも関連)
ネットワークも分散型から集中型へ


2.NFV(Network Function Virtualization)
まだユースケースをいくつか出している段階。通信キャリアレベルでの検討が始まった段階。

ソフトウェアルータの可能性
→DCや通信キャリアレベルになると小型のFWを何千台導入するより、コストメリットを出しやすくなるかも


3.SDN(Software Defined Network)
少し前からopenflowによる導入事例が増加。
NWオーケストレーションの導入までできればSDNの真価が発揮される。

サーバ、ネットワーク、ストレージを一括管理
→実現すれば運用が簡単になったり、コスト削減といったメリットも

SDNによるNW自動化のノウハウはだいぶ溜まってきたが、トラブル時対応といった面でまだ技術が「枯れる」必要がある。
まだトラブル時にデバッグ出来る人が少ない。


4.SDN向けアプリケーション
機器の設定情報を管理するデータベース
→SDNのパーツとなる要素(OpenDaylight, OpenContrail)は揃い始めている。
→今後はそれを束ねるためのノースバウンドAPIへ進むのではないか。
 →共通APIでの直接制御で、開発運用コスト削減が期待される。

SDNをきっかけにネットワーク屋とサーバ屋の区別が無くなる可能性


5.今後のshownetネットワーク
TTDB(Trouble Ticket DB: 運用情報DBシステム)からネットワークを管理構成し、オーケストレーションを自動化

今年のNFV実例:
上位コントローラから自動的にデプロイしてNFVを実現する
→機器を単純につなぎあわせていけばいいだけの世界!


6.将来像
スイッチからコントロールプレーンを分離し、コントローラーで一括管理という考え方が広まっていくのではないか。